秋になり風疹に感染した患者数が倍増しています。風疹の基礎知識と、妊娠初期に風疹ウイルスに感染したときのリスクと予防対策。
国立感染症研究所によると2018年の30週から風疹と診断された患者数が増え始め、34週には84人まで増加しました。今年にはいってからは全国の患者数が273人、すでに昨年の3倍の数になります。(参考1)
特に関東地方で風疹に感染している患者数が目立ちますが、夏休みの旅行や帰省で人の移動も増えたからでしょうか、感染報告がある自治体は今年にはいって27都道府県になるそうです。
風疹は一般的に春から初夏に流行しやすい症状ですが、今年は季節を問わず1年を通して感染が懸念されます。関東以外の患者報告も出始め、今後は関東だけではなく全国へ風疹ウイルスの拡大が心配されています。
風疹は三日ばしか(みっかばしか)とも呼ばれ、。発熱する前に耳の後ろや首のリンパ節が腫れます。そのあと38~39度の高熱が3日程度続くと言われています。大人は重症化しやすく、5日ほど発熱するケースもあります。
発熱後は赤いポツポツした発疹が顔に出て、やがて全身に広がります。発疹が目立つと、仕事にも支障でたり気になって休む期間が延びがちです。発疹と同時に目が充血する人もいます。
風疹ウイルスに感染したら、例えば高熱には解熱剤や点滴による脱水症状の緩和など、それぞれの症状を緩和する治療をすすめます。風疹ウイルス自体に直接作用する抗ウイルス薬は、現在まだありません。
風疹ウイルスは潜伏期間が2~3週間と少し長いのも特徴です。流行に気が付いたときにはすでに感染している可能性があります。最近は男性患者が多いのも特徴です。これは1977年から1995年まで女子中学生を対象に風疹の予防接種を行っていたことも影響しています。ちょうど今、20代から40代の男性は予防接種の有無を確認してほしいです。
女性に関しては、妊娠中の風疹ワクチンの予防接種はできません。また予防接種のワクチンは安全性が確認されていますが100%妊娠中の母子に影響を与えないという確約できる報告はないので、風疹の潜伏期間も考えると予防接種1ケ月前から妊娠を控えたほうが安心です。
風疹に感染すると、体内に風疹ウイルスにたいする抗体ができますが、意外と幼少期の病歴は不確かな人も多いのではないでしょうか。風疹ウイルスに対する抗体は血液検査でわかります。妊娠を考えている、または妊婦のいる家庭では家族でチェックしてほしいです。
妊娠初期、妊娠20週頃までの妊婦が風疹ウイルスに感染した場合、お腹の赤ちゃんが先天性風疹症候群(せんてんせいふうしんしょうこうぐん)という心臓や目、耳などに障害を持つ可能性が高くなります。具体的には目には白内障や緑内障、耳では難聴などが報告されています。悪化した場合は命にかかわるので、妊婦にとって風疹対策は必須と言えます。
妊娠中の風疹対策で最も大切なことは周囲の協力です。妊婦だけではなく、パートナーや家族、職場の人も風疹予防を徹底することが先天性風疹症候群を予防することに繋がります。風疹は咳やくしゃみなど飛沫感染するのでマスクの着用も助かります。
参考1:国立感染症研究所「風疹 発生動向調査」
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