
新しい出生前診断が適用され始めて1ヶ月が経ちました。新型出生前診断を希望した妊婦は予想よりも多く、年齢にも偏りがあったようです。また、出生前診断の結果をご報告した事例も見逃せません。
時事ドットコムで、興味深いニュースがあったので紹介します。札幌市で開かれた日本産科婦人科学会学術講演会で昭和大の教授が発表した、新型出生前診断の1ヶ月の結果です。
時事ドットコムの記事によると、4月に導入された新型出生前診断の導入したのは全国で15病院、そこで4月中に診断を受けたのは441人だそうです。たった1ヶ月で441人もの妊婦が実際に診断を受けているのです。(参考1)
1年間で1000人を予想していたことと比べると、1ヶ月で441人ですから予想をかなり上回っている結果となりました。それだけ新型出生前診断に対して、妊婦の興味が高いことも解ります。
検査を受けた妊婦の91%は、出産予定日に35歳以上になる高齢妊婦だったそうです。
現在の出産事情ですが、高齢出産は珍しくはありません。今や、ある程度の社会的地位を築いた後での出産はよくあるケースです。
諦めずに不妊治療を続けての出産や、2人目以降の妊婦も考えると35歳からの出産は増加しているのが現状です。
年齢にこだわらない出産が当たり前になる反面、高齢出産での不安は今まで通り解消されないようです。だから新型出生前診断に多くの、高齢出産妊婦が注目しているのだと思います。
検査結果が報告されたのは257人で、そのうちの染色体異常の疑いがあるという結果は9人で、現時点では2人の胎児のダウン症が確認されているそうです。
残りの7人は検査結果をうけて、羊水検査などさらに詳しい検査を受けたか、受ける予定でまだ公表されていないようです。でも、1ヶ月間の新型出生前診断を通して、この診断の結果でダウン症が調べられることは解りました。
多くの妊婦は新型出生前診断に、高齢周さんの不安に対する安心を求めています。この診断結果で陽性(なんらかのトラブルの可能性)が出なければ、高齢出産の不安が軽減されるのですから、受けたいと考える人も多いのです。
それを後押しするのが新型出生前診断の方法です。今までの羊水検査は子宮に直接、長い注射針のようなものを刺して羊水を採取して検査していました。でも、この方法は流産の危険があるとも言われ、検査はしたいが安全面が心配だという意見もありました。
新型出生前診断は、羊水ではなく妊婦の血液で検査できるので、母体も胎児にも影響が少ないことが特徴です。これで高齢出産の不安を安心に変えたい妊婦は、より検査に前向きになれます。
ある地域の産婦人科では2011年に出生前診断(新型ではありません)の結果を妊婦に伝える際、診断でダウン症と判明していたけれど「異常なし」と誤って伝えてしまったそうです。その結果、出産役3ヶ月後に検査対象だった赤ちゃんは死亡したそうです。
ダウン症と判明していたら、夫婦は出産の選択肢を変えたのかは今となっては考えられませんが、誤報によって出産への心構えや準備ができなかったことは確かです。
誤った診断結果を伝えた原因は、検査会社の検査報告書がわかりづらい書き方だったから間違えたとのことです。確かに医学的な報告書は難しそうですが・・扱うのは出生前診断を取り扱っている病院の医師ですから、ミスが許されるとは思えません。
そして、いろんな覚悟で出生前診断を受けた妊婦の気持ちを思うと、この検査の意味はなんだったのかと考えてしまいます。
新型出生前診断の検査方法は安心感が増えましたが、結果報告は病院側にゆだねるしかないのは変わっていません。検査を受けるだけではなく、結果や、その後の病院の対応にも注目していきたいです。
参考1:時事ドットコム「新出生前診断、1カ月で441人=9割が高齢妊婦、9人異常疑い」