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妊娠2ヶ月/食生活

むくみ

妊娠週&出産カウントダウンの設定

「妊娠すると2人分の食事が必要」というのは本当のことです。しかしいつもと同じ食事を、2人分食べてはいけません。おなかの赤ちゃんはまだまだ小さく、ほんのわずか食べるだけでも「満腹」になってしまうからです。

まずは以下に示す表を参考にしてください。これは妊娠中の母体の体重増加の内訳を示したものです

胎児3000~3500g
胎盤500~600g
羊水700~850g
子宮、乳腺1300~1800g
循環血液量1700~2500g
合計7200~9250g

赤ちゃんを健康に出産するためには、赤ちゃんとその付属物で7~9キロの体重増加が必要になります。つまりこれが赤ちゃんにとっての必要エネルギーで、これ以上太ってしまうとあなたのおなかに肉がついてしまいます。

ただし、もともと痩せている人と太っている人では体重増加の目安が違います。太っている人は上記の通り7~9キロまで、痩せている人は10~15キロの増加でも大丈夫なこともあります。(医師と相談してください)

妊娠中の体重管理

では妊娠中の体重増加はどのように管理すればよいでしょうか?

摂取できる1日のエネルギー量は1人1人によって違います。それは年齢もあれば、身長、体重もあり、生活強度(どれくらいカロリーを使うか)によっても、変わるからです。

そこでまずはあなたが1日に摂取できるカロリーを計算してみます。そして算出した「摂取カロリー」に、初期なら50kcal、中期なら250kcal、後期なら500kcalを加えたものが、あなたが1日に摂取できる適量エネルギーになります。

*具体的には以下の通りです。

【1】基礎代謝基準値と身体活動強度をチェック

基礎代謝基準値

10~29歳の女性→23.6
30~49歳の女性→21.7

身体活動強度

生活の大部分を座ってすごしている→1.5
立った通勤や職場の移動、軽いスポーツ→1.75
移動や立ち仕事の多い人、習慣性スポーツをしている→2.0

【2】標準体重を調べる

身長(m)×身長(m)×22=標準体重(kg)

【3】1日の摂取エネルギーを算出

【2】の「標準体重」に、【1】の「基礎代謝基準値」と「身体活動強度」をかけた数字が、あなたの1日の摂取カロリーです。

標準体重×基礎代謝基準値×身体活動強度=1日の摂取カロリー

例) 身長160センチ、29歳、身体活動が普通の人

1.6×1.6×22=56.32kg(標準体重)

56.32×23.6×1.75=2326.016(1日の摂取カロリー)

そして算出した「摂取カロリー」に赤ちゃんのエネルギーを足したものが、あなたが1日に摂取できるカロリーになります。
(妊娠初期なら、2326+50=2376)

赤ちゃんのエネルギー

初期→50kcal
中期→250kcal
後期→500kcal

1週間の体重増加の目安

妊娠月数体重増加量
3ヶ月まで100g~200g/week
4~6ヶ月まで300g/week
7ヶ月500g/week
8~9ヶ月まで300g/week
10ヶ月まで100g~200g/week

体重増加の目安は「1週間に200~300g」と言われています。しかし体重は妊娠中を通してコンスタントに増えていくわけではありません。以下の表は、赤ちゃんの身長と体重の大まかな算出法です。身長が平均的に大きくなるのに対して、体重は妊娠6ヶ月あたりから一気に増加するのがわかるはずです。

妊娠各月の胎児発育概算表

妊娠月数
(週)
胎児身長
(Haase法)
胎児体重
(榊法)
1ヶ月末
(4週)
1×1=1cm1の3乗×2
=2g
2ヶ月末
(8週)
2×2=42の3乗×2
=16
3ヶ月末
(12週)
3×3=93の3乗×2
=54
4ヶ月末
(16週)
4×4=164の3乗×2
=128
5ヶ月末
(20週)
5×5=255の3乗×2
=250
6ヶ月末
(24週)
6×5=306の3乗×3
=648
7ヶ月末
(28週)
7×5=357の3乗×3
=1029
8ヶ月末
(32週)
8×5=408の3乗×3
=1536
9ヶ月末
(36週)
9×5=459の3乗×3
=2187
10ヶ月末
(40週)
10×5=5010の3乗×3
=3000

後期になってから体重をキープしようとしても、それは無理なことです。もしそんなことがあったら、赤ちゃんは成長していないことになるのです。
(妊娠中のダイエットは何があってもしてはいけません)

初期に体重増加がなくても何も問題がありません。逆に毎月1キロ以上太ってしまうほうが、よっぽど後々大変なことになってしまいます。

赤ちゃんは成長によって体重が必ず増えていきます。あなたが出来ることは「体重をコントロール」することではなく、「1日の消費カロリー以上に食べない」ということなのです。

また医師によっては上記の算出法よりも、厳しくカロリーを制限する場合もあるでしょう。それはあなたが太りすぎていたり、何かの合併症が心配されるときに多いはずです。

太りすぎて起こるトラブル

太りすぎるとさまざまな合併症を伴う確率が上がります。頻繁に起こるトラブルは、妊娠高血圧症候群で、早産、死産、低体重出産などの確率が上がります。

その他にも糖尿病を引き起こしたり、難産や帝王切開になる可能性も増えるばかりか、人よりたくさん検診があり「より多くの検査」を受ける必要が出てくるでしょう。

また太りすぎは産後にも影響します。まず出産後の回復が他の人よりも遅くなる傾向があります。また体重がなかなか戻らない(次の妊娠にも影響します)ばかりか、慣れない育児に他の人よりも重い体で臨まなければならないのです。

サプリメントと妊娠

近年までは、妊娠中に必要な栄養はすべて食事から摂取できると考えられていました。しかし核家族の増加に伴う周りからのサポートの減少、あるいは共働きや残業の影響から、栄養バランスのいい食事の摂取が難しい状況になっているのも事実です。

サプリメントの考え方は、もし日常生活で摂取が不可能なら、補給したほうがいいということです。(取らないよりはサプリメントで補給したほうが「まだまし」と言う意味です)

サプリメントは名前の通り「健康補助食品」であり、決して新鮮な食材にはその栄養価はかないません。「サプリメントを摂取しているから大丈夫」と思うのは危険な考えなのでやめるべきです。

妊娠中のビタミン剤

どんなに栄養があるビタミン剤を飲んでも、決して質のよい食材にはかないません。また体にいいからと言って、サプリメントを必要以上に飲むのは間違いです。ビタミンAやビタミンDのように1日の所要量を少し上回っただけでも有害になるものもあるのです。

そのため自己判断はしないで必ず医師に許可をもらってください。もしあなたが「つわり」で栄養補給が必要なときや、仕事などで時間をとられて栄養量を計算できない場合は、サプリメントを勧められるかもしれません。

妊娠と葉酸

妊娠中に葉酸が必要なことは医学的に明らかに証明されています。葉酸が足りないと胎児の先天異常や妊婦自身の貧血・妊娠中毒症などにつながると日本産科婦人科学会でも報告しています。

また葉酸に関しては、病院で積極的にサプリメントを勧められる場合もあるでしょう。また実際に多くの人が葉酸サプリメントを飲んでいるようです。しかしサプリメントに抵抗がある人もいるはずです。そんなときには葉酸を多く含む食品を積極的に摂取してください。(1日に必要な摂取量は440μg以上とされています)

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