「出産に立ち会いたい」「出産を一緒に乗り切りたい」「夫といたほうが安心する」「生命の誕生を共有したい」などと考えることから立ち会い出産を望む夫婦が増えています。
ただしどの施設でも希望通りの立ち会い出産ができるわけではありません。もともと立ち会い出産を受け付けていなかったり、妊娠中の両親学級の参加が条件など、規則を設けている産院もあります。海外では地域ごとに禁じているところもあるようですが、日本では立ち会い出産についてとくに決まりはないようです。
出産はリスクを伴うものです。大きな病院、小さな病院、医療機器の充実、他の病院との連携など、産院にはいろいろな置かれている環境、状況があります。「もしも万が一」が起こった時に対応が完全でなければ、立ち会い出産はすべきではないでしょう。
立ち会い出産を積極的におこなっている参院でも「何でもOK!」というわけではありません。分娩中に異常がないかを慎重に見ながら、母子ともに安全であることを確認していくことが最低の条件なのです。もちろん経過が思わしくない時には立ち会いを断ったり分娩室から退室してもらうこともあります。
しかしそれらのリスクを踏まえても立ち会い出産は素晴らしいことです。医学の進歩と共に病院での出産が主流となりましたが、わずか100年前は自宅出産が90%以上だったといいます。
今後に「出産」というイベントはますます「医師任せ」となるかもしれませんが、それでも夫が出産に立ち会うことで「赤ちゃんも含めて家族で力を合わせて出産を乗り切った」という思いを芽生えさせてくれるでしょう。
アンケート結果では「夫婦共に希望」が3分の2以上を占めました。以前は立ち会い出産に抵抗感を持つ男性が多かったのですが、「出産は夫婦で乗り越えるもの」という意識が広まってきたのかもしれません。子育てに参加するパパが増えるのは実に頼もしいことです。