妊娠中の出血は必ずしも深刻なものではありません。ただし素人考えで判断しないで医師に連絡を取って受診するのが基本です。妊娠中にだいたい2~3割の妊婦さんが出血を感じるようです。
びらんとは子宮内の粘膜がめくれてただれてしまうことです。普通に生活していても見られる症状で、内診の後や仲良しの後、激しい運動の後に出血しやすくなります。
ポリープとは、子宮の中にできる米粒ほどの大きさのイボのようなもの。悪性ではないので取り除かない医師も多いでしょう。さわったり刺激を与えると出血します。
妊娠超初期(妊娠3~4週)に受精卵が子宮に着床するときに出血することがあります。心拍数が確認できれば心配は要りません。
生理予定日頃にホルモンの変化かがおこり出血することがあります。量が多い時もあり生理と間違えることもあります。
前置胎盤とは、通常は子宮上部にある胎盤が子宮口に位置することです。この時期の前置胎盤は問題なく、子宮が大きくなるにつれ上に上がっていきます。
絨毛膜下血腫(じゅうもうまくかけっしゅ)とは、子宮壁から胎盤がはがれることによって起こる出血です。妊娠初期に多く見られ4~5ヶ月目には落ち着くことがほとんどです。
妊娠12週未満の流産を早期流産といいます。その多くは妊娠超初期に起こり妊娠したことにすら気づかないこともあるでしょう。原因は染色体異常や遺伝子の異常、ホルモンや免疫反応が関係するとされています。妊娠が確認されてからの流産は出血量が多く激しい腹痛をともなうのが特徴です。
子宮外妊娠とは、受精卵が子宮内膜以外に根をはってしまうことです。軽い出血が間隔をおいてあったり持続したりします。出血量は少なく激しい腹痛があるのが特徴です。
子宮が大きくなり胎盤が引き伸ばされて出血がおこります。普通は痛みはなく出血は鮮やかな赤色です。止まったり出血したりを繰り返すことが多いようです。
常位胎盤早期剥離とは妊娠中または分娩時に、正常位置に付着している胎盤がはがれてしまうことです。胎盤がはがれる面積が広がると大量の出血がおこり危険な状態になります。
妊娠12週以降22週未満の流産。心拍数が確認されているのでママ側に原因があることが多いようです。出血が大量になり激しい痛みをともないます。
妊娠22~36週までの出産を早産といいます。強いおなかの張りと痛みが特徴で出血には個人差があります。妊娠週が早いうちに破水した場合は妊娠継続が困難なときがあります。