妊娠検査薬で陽性反応が出たあとに、妊娠週数に合わせた赤ちゃんの成長(妊娠の確認)が伴わない場合に流産と診断されます。
胎のうは妊娠4週半から5週にかけて見えるようになります。この時期以降に胎のうが確認できなかったり、胎のうが確認できてもゆがんでいたりすると流産の可能性があります。
妊娠週数を判断する基準は以下を参考にします。(赤ちゃんが確認できてからは違う方法でも可能)
気をつける事は妊娠週数を「最終月経開始日が妊娠0週0日」から予測したときですが、この場合は排卵日が遅れている可能性もあり、妊娠週数が予想より少ない場合があります。(生理不順の人は大幅にずれることがあります)
胎芽は妊娠5週半から6週半くらいで見えるようになります。この時期以降に胎芽が確認できないと流産の可能性があります。
妊娠5週半から6週半くらいで胎芽が確認されるようになり、そのときに心拍動も確認できれば赤ちゃんは現在元気に育っています。しかし以下の場合には流産の可能性があります。
妊娠検査薬で反応するホルモン、ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン(hCG)の数値が妊娠週数と比べて低い場合は、流産してしまう可能性があります。
2週 | 0、2mIU/ml |
3週 | 20~50mIU/ml |
4週 | 200mIU/ml |
5週 | 1000mIU/ml |
6週 | 1000~6400mIU/ml |
7週 | 4000~12800mIU/ml |
8週 | 4000~256000mIU/ml |
9週 | 8000~256000mIU/ml |
*妊娠5週前後で、hCG量が1000mIU/ml以上にも関わらず、胎のうが確認できない場合は子宮外妊娠の疑いがあります。
手術の処理をきちんと受けていれば、流産や早産を引き起こすことはまずありません。中絶を繰り返すと掻爬(そうは)手術のときに子宮を傷つけることがあり、この場合は着床しにくい場合がありますが、今現在妊娠できていれば問題はないでしょう。
流産を経験すると「あのときの行動がいけなかったのでは?」と、自分を責めてしまう人がたくさんいます。
しかし流産は染色体異常などの避けられないものがほとんどで、もし万が一、無理に赤ちゃんを助けた場合は障害を持った子供が産まれてくる可能性が高いとも言われています。
通常の流産での入院は1~2日です。ただし流産の進行や症状とも関係あり、日帰り入院の場合もあれば、4日以上入院する場合もあります。
入院費用の平均は5万円程度のようですが、流産の症状よりも「土地柄」や「病院の診察代」によって大幅に差が出るようです。実際に流産掲示板の投稿には次のような書き込みもありました。
世田谷区に住んでますが産婦人科でかかる費用がかなり高く感じてます。手術の費用を聞いたら10万と言われ実家の方(埼玉)の産婦人科は13000円でした。多分土地柄都内は高いのかな~って思います。私は病院で働いているのですが先生に聞いた所産婦人科は自由診療だから医師の判断で診察代を決められるようです。参考になるか分かりませんが色々な産婦人科を調べて見るのもいいかと思います。それと私は常に次回はいくらかかるか聞いてます。今は遠いですが埼玉まで通ってます。交通費を考えてもこちらの方が安いんですよ
流産してから2~3週間後に排卵があり、その後2週間後に生理が来る人が多いようです。遅くても1ヶ月半くらいまでには生理は来るようなので、それを過ぎるようならもう1度受診してみましょう。
術後10日くらいは続くと言われています。しかしこれにも個人差があり、3日で治まる人もいれば次の生理までダラダラと続く人もいます。もちろんどちらも異常ではありませんが、出血が長く続く場合はもう1度受診をしたほうが安心です。
流産の術後に痛みや体調不良を訴える人は多いようです。心身ともに回復するのに時間がかかることも多いので、決して無理はしないことです。
また術後の経過が思わしくない場合には、子宮の中に付属物が残っているときがあり、再び手術が必要なこともあります。
医師の方針や流産の種類や進行とも関係があるようです。「最低3ヶ月は避妊を続けて」という医師もいれば「2週間後からOK」という場合もあります。
流産の症状は皆が同じわけではないので、情報に混乱することなく自分が手術を受けた医師を信用しましょう。
1度生理が来ないと「妊娠に影響がある」と考える人が多いですが、すぐに妊娠しても「流産しやすい」「赤ちゃんに影響がある」ということはまずありません。
流産後すぐには、hCGがまだ分泌されているため妊娠検査薬の陽性反応は消えません。長い場合では1ヶ月以上経っても陽性反応が消えないことがあるようです。
完全流産とは赤ちゃんも付属物も全てが流れ出た状態を言います。もちろん手術の必要もありませんし、次の妊娠に影響することもありません。
間違っても「また頑張って子供を作ろう」なんて言葉は励みにはなりません。女性は「まだ信じられない」という気持ちが強く、また体に残る痛みと心の傷は絶対に消えるものではありません。たくさんの話を聞いてあげて、少しでも早く気持ちが立ち直れるきっかけを作ってあげることが大切です。
落ち着いてから亡くなった2人の子供たちの変わりに、陽性反応が出た検査薬と手紙を添えてお墓にぬいぐるみを入れました。 それからはたまにお墓に行き、お水をあげたりお花をたむけたりしてます。