妊娠4ヶ月でつわりが落ち着いたら、あっという間に妊娠初期もおわりです。早めに摂っておきたい栄養素と、気を付けたい摂取カロリーやアルコールについてお話します。
安定期に向けて体調が戻ってくると、ついつい食事量を気にせず食べてしまいます。また、なぜか今まで食べなかった食材が大好きになることも妊婦ならではの食の変化です。
妊娠月数 | 体重増加量 |
3ヶ月まで | 100g~200g/week |
4~6ヶ月まで | 300g/week |
7ヶ月 | 500g/week |
8~9ヶ月まで | 300g/week |
10ヶ月まで | 100g~200g/week |
妊娠4ヶ月の体重チェックはしましたか?毎日とはいかなくても、朝起きたら体重チェックをしてみましょう。特につわり症状が落ち着いて、食事量が戻ったら体重管理が必要です。
妊娠4ヶ月では1週間で0.3kg(300g)の体重増加を目安にしてください。
以下が、妊娠2ヶ月でも紹介した月別の体重増加の目安です。もう一度、確認しましょう。妊娠4ヶ月になると急に体重増加が増えます。それだけエネルギーを必要としているのです。
妊娠4ヶ月の赤ちゃんが、1日に消費するカロリーは50kcal(キロカロリー)です。大人にとっての50kcalはご飯茶椀の半分以下。赤ちゃんがいるからって過食にならないように気を付けましょう。
参考までに50kcalの食品を紹介します。意外と食べる量の差はないことがわかります。市販の甘いゼリーやプリンを1つ食べたら50kcalは簡単に越えてしまいます。
妊娠4ヶ月では栄養摂取は必要ですが、赤ちゃんのために食事回数を1回増やすほどではないと解りますね。
つわりが終わる時期は、酸味のあるものやさっぱりしたものが食べたくなります。妊娠中は口内のネバネバがきになったり嘔吐感が続く人もいるので、食の好みが妊娠前と変わるママも多いようです。
つわり中は偏食になるケースも多いので、つわりが落ち着いたら食生活はリセット。栄養摂取できる食品を加えていきましょう。
さっぱりした味付けには塩味が便利ですが、塩分の摂りすぎも心配です。塩の代わりに、レモンを絞って調味料代わりにしてみましょう。さっぱりとした酸味と香りで、妊娠中の口内のネバネバ感も解消できます。
レモン果汁にはビタミンCが含まれています。ビタミンCには、鉄分の吸収を助ける働きがあります。妊娠中の鉄分不足を補うメニューにも、味付けの1つとしてレモン果汁を活用してください。
アルコールは絶対に飲んではいけないわけではありません。料理でも下準備や香りでアルコールを使用するのは大丈夫です。でも、コップ1杯以上は避けるように心掛けましょう。もちろん飲まないことがベストです。
妊娠4ヶ月は、ママの胎盤が完成する時期です。それまでは子宮内で「卵黄のう」からわずかな栄養を補給していた赤ちゃんは、胎盤が完成すると毎日ママから新鮮な栄養を届けてもらえるようになります。
ここで言う栄養は、私たちのように食品を食べることではありません。酸素や栄養の含まれた血液が循環して胎盤に届けられます。
だから、アルコールを沢山摂取していたら血中にアルコールが入って、アルコール濃度の高い血液が胎盤に運ばれてしまいます。胎盤が完成する妊娠4ヶ月からは、ママの摂取したものが胎盤を通して赤ちゃんに運ばれることも忘れないでください。
少量なら大丈夫と大雑把な考えが続くと、「今日だけちょっと沢山飲むけれど、明日は飲まないから」と気が緩んでしまわないか心配です。週を通したアルコール摂取量ではなく、1日のアルコール摂取量で考えていくようにしましょう。
これまでアルコールを好んでいたママにとって、習慣を変えることは大変なことです。ママはお酒を飲んでも酔うだけですが、お腹の赤ちゃんは発育遅延や中枢神経の発達に影響を与える危険があるので、よく考えてあげましょう。
妊娠初期の終わりころからは便秘に気をつけてください。つわり症状で栄養バランスを考えることができなかったママや運動時間が減ったママは、便秘になっていませんか?
便秘解消に辛い物を食べて腸を刺激したり、下剤を飲んで解消する方法は妊娠中にはおすすめしません。腸を刺激するよりも、腸の働きをサポートする食物繊維がおすすめです。
食物繊維は大きく分けて「水溶性(すいようせい)」「不溶性(ふようせい)」があります。水溶性は、ひじきや昆布です。不溶性は干ししいたけや根菜類・豆類・ナッツなどに多く含まれています。不溶性は腸内の不要物を吸収して便を出すサポートをします。
ひじきは食物繊維の含有量がトップクラスで、ミネラルも豊富なので貧血気味で肌の調子が悪い人や、便秘でむくみがちの人には摂取してほしい食材です。