着床~生理予定日まで
赤ちゃん0.1ミリ→0.3ミリ
妊娠おめでとうございます!
ついに赤ちゃんとあなたは1つになりました。赤ちゃんはしっかり子宮の内膜に潜り込み、医学的にはこのときに正式に「妊娠した」と定義されます。
妊娠が成立すると赤ちゃんは「胎芽」(たいが)と呼ばれるようになります。そしてこれからの1週間(妊娠3週)は、赤ちゃんが育っていくための初期構造が始まります。
赤ちゃんの周りには「植物の根」のようなものが存在しています。これを絨毛(じゅうもう)といい、この絨毛が子宮内膜にがっちり根を生やして赤ちゃんと母体をつなぎ止めているのです。
そしてこの絨毛により、今度は赤ちゃんの「代用臓器」とも呼べる胎盤を作り出します。人の胎盤は絨毛構造を持つことが特徴で、栄養膜細胞によって母体と赤ちゃんの血液の交換をします。
赤ちゃんは自分で呼吸することが出来ません。そんな赤ちゃんの「肺」の役割をするのが胎盤です。胎盤は母体から酸素を送り込み、赤ちゃんから二酸化炭素を受け取ります。
絨毛が完全に根を張って着床が完了する頃、胎盤の形成が始まりわずかながらに機能しだします。そしてもう少しすると、赤ちゃんはこの胎盤から栄養を補給するようになります。
妊娠3週の始めには、着床が始まっているでしょう。着床が完了するまで何日間か時間がかかりますが、この頃には「hCG」が分泌され始めています。
hCGとは「Human chorionic gonadotropin」の略で、日本語名では「ヒト絨毛性ゴナドトロピン」といいます。このhCGは尿中や血中に現れて、妊娠週数が進むにつれて濃度が濃くなっていきます。そしてある一定の週数(妊娠10週前後)をピークに減少していくのです。
hCGは、妊娠検査薬で陽性反応が出る成分です。通常生理予定日から1週間後に検査できるタイプのものは、50mIU/mlで反応します。
また生理予定日から検査できるものもありますが、こちらはhCGが、25mIU/mlで反応するようにできています。正確性は99%と書いてありますが、当サイトで報告された意見を参考にすると、もう少し確率が悪いかもしれません。(商品の正確性という意味ではなく、hCGの分泌に個人差があることを理解します)
妊娠週数 | hCGの分泌量 |
---|---|
2週 | 0.2mIU/ml |
3週 | 20~50mIU/ml |
4週 | 50~200mIU/ml |
5週 | 200~1000mIU/ml |
6週 | 1000~6400mIU/ml |
7週 | 4000~12800mIU/ml |
8週 | 4000~256000mIU/ml |
9~10週 | 8000~256000mIU/ml |
11週~ | 12800~64000mIU/ml |
また海外から輸入している早期妊娠検査薬は「25mIU/ml」以下から、検査できる物があるかもしれません。しかし当サイトではそれらは現在のところあまり勧めていません。
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それは例えば陽性反応が出ても正確性に欠ける、あるいは胎のう確認までの不安な時間が増えるだけだし、逆に陰性だからといって使用した本人ですら「まだわからない」と感じているでしょう。
妊娠3週という時期で、いたずらに妊娠しているかに一喜一憂すべきではないのです。病院でも高性能な妊娠キットは使わない理由は、こう言う意味合いが含まれています。
妊娠したとなると、「おなかの赤ちゃんは人間の形をしている」と想像してしまうかもしれません。しかし赤ちゃんは平らな細胞で大きさはわずかに0.1ミリ程度しかありません。0.1ミリというのは、この「0.1」の真ん中の点よりもさらに小さいでしょう。
この週の終わり頃には羊水腔、卵黄嚢、絨毛膜、羊膜などの、赤ちゃんのための付属の器官が完成します。いよいよ赤ちゃんの育つ準備は整い、これから妊娠4週になると赤ちゃん自身の器官が作られていきます。
妊娠3週の終わりごろになれば、「妊娠の兆候」が現れる人が出てきます。妊娠の兆候は人によってさまざまですが、ホルモンの影響で「いつもと違う症状」が出ることが多いようです。