排卵日~着床まで
いよいよ受精が成立して、おなかの中に赤ちゃんが芽生えます。とはいってもまだ妊娠が確定したわけではなく、卵子と精子が結合して1つの細胞(接合体)になったに過ぎません。
接合体になった受精卵は細胞分裂を繰り返しながら、赤ちゃんが育つスペースまで移動します。このスペースこそが「子宮」で、この場所でこれから赤ちゃんは9ヶ月以上も過ごすのです。
分裂した細胞は赤ちゃんの頭や手や足、または栄養や赤ちゃんを助ける機能に発達して行きます。この頃の赤ちゃんの大きさは「0.1ミリ以下」、←横にあるこの句読点よりさらにさらに小さいのです。
受精卵は遅くても、受精から4~5日目には子宮内にたどり着くでしょう。しかし着床開始から完了までには、だいたい2~4日の時間がかかります。
受精が成立すると、接合体から初期妊娠因子(EPF)が分泌されるようになります。人間の体内には免疫があり、異物を駆除しようとする働きがあります。この初期妊娠因子とは、おなかの中の新しい生命を間違って駆除しないように、サインを送っているものです。
つまり妊娠のサインが1番最初に現れるのは、ヒト絨毛性ゴナドトロピン(妊娠検査薬で陽性になる成分)ではなく、この初期妊娠因子(EPF)なのです。
しかし残念ながらこの初期妊娠因子(EPF)は、通常では調べられません。また初期妊娠因子(EPF)が母体に及ぼす影響もないとされています。
*早期妊娠診断法として血清中の「初期妊娠因子」を調べられる。
初期妊娠因子(EPF)の分泌が始まったとはいえ、まだこの時期には妊娠の兆候は現れません。1番早く妊娠の兆候が分かる人は、着床する瞬間に下腹部に痛みや出血を感じることがあります。
以下専門知識↓
精子は最初から受精能力が備わっているわけではありません。膣から卵管膨大部の移動中に受精能獲得(capacitation)が起きます。
卵子が排卵されたときに、たくさんの精子が周りにいても受精できる精子はたったの1匹です。1匹の精子が卵子の表皮(顆粒膜細胞膜、透明帯)を貫通すると、多胎を防ぐために他の精子を受け付けなくなるのです。
*不妊治療ガイダンス第3版から改変引用
受精卵は細胞分裂を繰り返しながら、卵管膨大部から子宮内膜を目指すことになります(参考図)。
2日目には2~4細胞、3日目には8細胞、4日目には桑実胚(そうじつはい)、5~6日目には胚盤胞(はいばんほう)となり、いよいよ着床の段階になると透明帯が破れて中身が飛び出します(孵化、hatching)。
排卵後から着床までの時間は、6~10日目くらいかかります。つまりこの「妊娠2週」という時期は、排卵から受精卵が着床するまでの期間と言えます。
この時期には、女性ホルモン(エストロゲン、プロゲステロン)の作用によって、子宮内膜が肥厚された状態(分泌期内膜)に保たれています。この肥厚された内膜こそが最も受精卵が着床しやすい状態で、この期間のことを「implantation window」と呼びます。
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