後産とは、出産後へその緒を切ったあとに、陣痛(収縮)がおこり子宮から胎盤が剥がれ出ることです。出産後に子宮壁から剥がれた胎盤が子宮の下部か膣内に留まっているので、いきむことによって外部に放出します。後産は医師や助産師などの医療スタッフが介助したり、子宮収縮促進剤(オキシトシン)を投与することもあります。
妊娠中、赤ちゃんに酸素や栄養を与えていた胎盤は、赤ちゃんの誕生と共にその役目を終えます。そして今となっては不要となった胎盤をママのからだから排出(胎盤娩出)することで、お産は正常に終了します。後産とはこのお産の最終段階のことを言い、後産にともなう子宮収縮のことを「後産陣痛」と呼ぶこともあります。
後産が始まると1分程度の弱い子宮収縮と軽くいきみたい衝動があるかもしれません。しかしその痛みはほとんどなく全く感じない人もいるでしょう。後産にかかる時間は5~30分程度、胎盤が排出されたあとは必要に応じて会陰切開や自然に裂傷した傷を縫合することになります。
後産とは別に後陣痛というものがあります。後陣痛と後産は言葉は似ていますが同じものではなく、後陣痛は分娩当日から翌日に起こる子宮が収縮するときに感じる痛みのことをいいます。