年齢など絞り込みでるようになりました。苦しみを乗り越えた人たちの妊娠報告...
*参考 日本産婦人科学会 生殖・内分泌委員会
*数字(割合)は1993年の日本産婦人科学会、生殖・内分泌委員会による報告。
第1度無月経(黄体ホルモンを投与することで消退出血がおこる状態)が42.8%と最も多く、続いて希発月経(月経周期が39日以上)が35.4%、無排卵周期症(基礎体温が高温と低温の2相にならずに、1相性)が19.4%となっています。
この報告からもわかるように、PCOSでは内因性のエストロゲン分泌が、ある程度保たれている場合が多いようです。また月経異常の出現時期は、初経以来から繰り返し続くことが多いようです。
多毛、にきび、低音声、陰核肥大などの男性化徴候です。しかし欧米と比べるとこれらの出現頻度は低く、日本では男性化徴候をそれほど重視しない傾向があります。
男性化徴候→1.7% 多毛→23.2%
肥満に伴う体脂肪が性ステロイドホルモンの蓄積場所になってしまいます。脂肪に男性ホルモンやエストロゲンがたくさん蓄えられるため、視床下部や下垂体に過剰に働きかけてしまい分泌異常を引き起こします。
また肥満の人は血中のインスリン濃度が高値を示しやすく、インスリン抵抗性(血糖降下作用の減弱)が関与することによって、排卵機能を低下させると考えられています。
排卵障害による不妊となります。PCOSでは「排卵してしまえば妊娠は決して難しくない」と言われるほどで、その周期に「排卵するかどうか」が常に治療をしていく焦点となります。
不妊治療をしていく上で、絶えずOHSS(卵巣過剰刺激症候群)を気にしていく必要があり、また高LHなどの内分泌異常が卵の質の低下や流産率を高めることも指摘されています。
PCOSでは血中のFSH(卵胞刺激ホルモン)は正常範囲内ですが、それに比べてLH(黄体形成ホルモン)が高値を示すことが多くなります。(LHとFSHを合わせたものを性腺刺激ホルモン「ゴナドトロピン」と言う)
そしてLHの過剰分泌が卵巣の内莢膜細胞を増殖させ肥厚させてしまいます。さらに莢膜細胞がテストステロンやアンドロゲンの過剰分泌を助ける結果になり、卵胞閉鎖が促進されています。(高アンドロゲン血症:男性ホルモンの高値)
LH-RH(黄体化ホルモン放出ホルモン)を注射することによって、その後に下垂体から分泌されるLHとFSHのレベルを調べる検査です。PCOSでは、LHが高反応を示し、FSHは正常の反応となります。
LH-RH試験による評価(今日の不妊診療から引用)
PCOSではエストロン(E1)/エストラジオール(E2)の濃度比の異常高値が、87.4%の症例に認められると報告されています。
卵胞ホルモン(エストロゲン)は、過剰分泌されるアンドロゲンから末梢脂肪組織でエストロン(E1)に転換されるのに対して、エストラジオール(E2)は顆粒膜細胞の萎縮により分泌が低下します。
この結果、エストロン(E1)/エストラジオール(E2)比は異常高値を示すことになり、卵巣内は高アンドロゲン状態となります。
下垂体からのLHの過剰分泌によって内莢膜細胞が増殖し、テストステロンやアンドロステンジオンが高値を示します。また副腎皮質の感受性が高まり、デヒドロエピアンドロステロン(DHEA)やデヒドロエピアンドロステロンサルフェイト(DHEAS)が過剰生産されることもあります。
女性体内に分泌される男性ホルモンには、「卵巣性」のものと「副腎性」のものがあります。卵巣性の男性ホルモンが、「テストステロン」や「アンドロステンジオン」のことで、副腎性の男性ホルモンがDHEAやDHEASを指します。
たくさんの小卵胞が嚢胞状変化を起こします。たくさんの未熟卵胞が発育段階までは成長するものの、成熟卵胞に至らずに閉鎖してしまし嚢胞状変化が起こります。卵胞の大きさは2~15ミリで、1卵巣あたり10~100個も存在することがあります。
PCOS患者の卵巣の超音波診断では、2つのタイプに分類できます。1つ目は卵巣の皮が比較的薄く、小卵胞が卵巣全体に散在しているタイプです。そして2つ目は卵巣の皮が厚く、5ミリ以上の小卵胞がネックレスのように規則正しく配列しているタイプです。
2つ目のタイプのほうが排卵障害の程度としては重症であり、また内分泌異常を伴なっていることが多くなります。
卵胞の多発と白膜(卵巣の皮)の肥厚によって卵巣が腫大します。卵巣の腫大は左右の両側に起こり、かつ対称性となります。日本では欧米人と比べて両側卵巣の腫大は少ないですが、それでもPCOS患者の46.5%に腫大が認められるとの報告があります。
白膜(卵巣の皮)が肥厚します。LHの過剰分泌が白膜の肥厚を引き起こし、表面には隆起が起こり排卵を妨げます。また白膜内に貯蓄されたアンドロゲンが卵胞が成熟するのを妨げ、白膜の肥厚とあいまって排卵障害を引き起こすと考えられています。
*以上の各項目のうち○印をつけた項目を必須項目として、それらのすべてを満たす場合を多嚢胞卵巣症候群とする。その他の項目は参考項目として、必須項目のほかに参考項目を全て満たす場合は典型例とする。(日本産婦人科学会/生殖・内分泌委員会/1993)
多嚢胞性卵巣症候群 内分泌異常 黄体ホルモン 無排卵性月経 希発月経 エストロゲン 男性ホルモン 視床下部 下垂体 インスリン抵抗性 排卵 OHSS 排卵障害 高LH血症 FSH(卵胞刺激ホルモン) LH(黄体化ホルモン) 性腺刺激ホルモン 卵巣 テストステロン 高アンドロゲン血症 卵胞 LH-RH負荷試験 超音波検査
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