腹帯は、初めて見ると腹巻のようでけっしてオシャレに見えるものではありません。
大きくなるお腹を締め付けてしまうのではないかと心配に思うこともあります。どうして昔から妊婦アイテムに腹帯が必要なのでしょうか?
腹帯は、妊婦のお腹を守る役割を持っています。妊婦にとって、赤ちゃんにとっての腹帯の良いところ、大切さをもっと知って妊娠中に有効活用しましょう。
腹帯を巻くことに嫌悪感を抱く人もいます。理由は人それぞれですが、外見的な理由では腹巻のようで恰好悪く感じたり、服のラインが寸胴に見えるのではないかと考えることがあります。
妊娠前はウエストやお腹まわりのラインを気にして服選びをしていたので、急にお腹に腹帯を巻くことに前向きになれないことがあるのです。
腹帯をファッションとしてではなく、妊娠中のお腹の為に必要なアイテムだと考えてみましょう。しかも妊娠中のお腹の皮膚のたるみ予防にも腹帯は、役立つと考えれば体系維持に必要だということにも気が付きます。
腹帯を巻くことで、お腹が暑く感じたり、季節によってはあせもや湿疹で痒くなることもあります。腹帯を巻くと、体質的に痒みや肌異常が出やすい場合は無理に装着し続けて悪化しないように気をつけます。
湿疹や肌異常が現れた時は、妊婦検診時に相談するか、皮膚科を受診します。春から夏は汗をかいて、腹帯をつけている部分が蒸れがちで、この不快症状も腹帯を嫌がる理由の1つです。
肌異常による腹帯への嫌悪感は、腹帯の素材や装着時間でカバーできます。自分の肌にあった腹帯を探してみましょう。マジックテープ式の腹帯は、マジックテープが直接肌に当たらない使い方をしてください。
腹帯に興味を持てない人の中には、腹帯の役割が理解できていない場合があります。妊婦雑誌や出産本に載っているから名前は知っているけど、本当に必要なのか分からないから「使わなくても大丈夫」という気持ちになります。
妊婦が腹帯を使わなかったからといって、産まれてくる赤ちゃんに必ず影響するとは言えません。逆に腹帯を使わなくても、元気に産まれてくる赤ちゃんも多くいます。それでも腹帯が妊婦に勧められているのは、腹帯に良いところがあるからです。
腹帯を使う必要が無いと感じていても、出産後は収縮する子宮とお腹の皮膚のたるみを緩和するために腹帯を巻いてもらいます。
産院によっては助産師さんが巻いてくれるので、入院時に腹帯を持ってくるように言われます。つまり腹帯は産前産後、両方で使えるので便利です。
腹帯が妊婦にとって便利なアイテムだと知ることで、長く使われている理由もわかります。服の流行が変わっても、腹帯が変わらないのは妊婦と赤ちゃんにとって大切なものだからです。
腹帯の良いところは、大きくなるお腹を保護してくれることです。寒さからくる冷え予防は腹巻と同じ効果が期待できます。昔の妊婦さんは、本当に冷え予防のためにお腹に布を巻いていたそうです。
一般的な腹巻は、妊婦のお腹に対応できるように作られていないので、お腹が前に膨らむと腹巻の縦幅が足りなくなります。そんなことからも、お腹が大きくなったら腹巻の代用として腹帯が便利です。
腹帯には、お腹に衝撃を伝わりにくくする役割もあります。人ごみでお腹に何かがぶつからないように、無意識に手のひらでお腹をガードすることがあります。これは本能的にお腹を守っているのです。
妊婦は体のバランスがとりにくいと、転倒した時にお腹から地面にぶつかってしまう危険があります。そんな時に腹帯を巻いていれば、衝撃は腹帯で緩和されるので何も身につけないよりは安心です。
出産後にお腹を見て驚くのが、皮膚のたるみです。皮膚は十分な伸縮性があるとはいえ、一度伸びた皮膚は綺麗に戻りにくい場合があります。腹帯は、妊娠出産による皮膚のたるみを最小限に抑えるお手伝いをします。
腹帯は妊娠・出産時にしか活用しない人もいるかと思います。でも上記の3点だけでも、腹帯が他で代用しにくい便利な妊娠グッズだと分かってもらえるはずです。