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高プロラクチン血症とは、おっぱいを出すホルモン「プロラクチン」の数値が慢性的に高くなる疾患です。プロラクチンとは脳下垂体から分泌される「乳腺刺激ホルモン」のことで、プロラクチンが多量に分泌されると、月経不順や排卵障害を引き起こす原因となります。
高プロラクチン血症の自覚症状は、月経不順があげられます。プロラクチンが高くなることで内分泌の不調和がおこり、下垂体から分泌されるGnRH(性腺刺激ホルモン)が抑制されます。その結果、黄体機能不全、ひいては月経異常と無排卵を引き起こします。
また妊娠していないのに、乳首から乳汁が出ることもあります。病院の検診で、医師が高プロラクチン血症を伴う人の乳首をつねると、乳汁が出ることがあります。
高プロラクチン血症の原因は不明なことが多いのですが、プロラクチン放出に関与している「ドーパミン」が何かしらの抵抗を受けて正常に作用していないことが考えられます。
また向神経性薬剤である、胃潰瘍の薬や抗ヒスタミン剤、精神安定剤などを服用していると、プロラクチンの分泌が促されることがあります。
プロラクチンは15ng/ml以下が正常値とされますが、100ng/ml以上の極めて高値を示す場合は脳下垂体に腫瘍が存在することがあります。この場合はCTスキャンやMRIなどで画像診断していくことになります。
高プロラクチン血症の治療は、普通ですと薬物療法がおこなわれます。プロモクリプチン(パーロデル)やテルグリド(テルロン)を服用することで、プロラクチンの分泌が抑制されます。
また昼間のうちにはプロラクチンの数値が正常なのに、夜になると上昇することがあります。これを潜在性高プロラクチンと呼び、隠れた不妊原因となっていることがあります。(TRHテストで診断)
出産後の授乳中に生理が止まるのは、プロラクチンが豊富に分泌されていることが原因の1つです。
プロラクチン 下垂体 性腺刺激ホルモン 黄体機能不全 無排卵性月経 パーロデル テルロン TRHテスト潜在性高プロラクチン血症
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